また雨の降るなかで

まさしく備忘録のために書いておく日記。ついさっきのことだ。
 

雨が降る中21時くらいに帰ろうとして大学の軒先で傘が上手く開かずに困っていたところ、同じように傘で困っているおばあさんがそこにいた。

「どうしたんですか?」と声をかけたところ「傘が上手く開かなくて困っているのよ」とやっぱり同じ答え。でも、おばあさんの傘の方は力を込めれば開けるようだったので開いてあげたんだ。

自分の傘も開いたところでどこまで帰るのかを話してた。奈良と言ったら少し驚かれたや。
おばあさんの家がこの近くだったんで何かの縁かと思って家まで一緒に歩いて送ることに。別に時間とか良かったしさ。

帰り道の間は色んな話を聞いていた。
17年間京大で働いていたことや270万円の着物を買って借金取りが取り立てに来たこと、旦那が17歳年上の大正生まれでもう死んでしまったこと。

そんなことを話している間に家に着いた。当然ここで別れると思ってたのだけれど、

「駅まで送ってあげるわ。運動しないといけないしね。」

と今度は立場が逆になってまた歩き出すことに。

また色んな話を聞いていた。
糖尿病で片目を失明したけどまだ治る見込みがあることや、東大の小平教授の国際学会の手伝いをしたこと、旦那がカツラだったことに気づいたこと。

そうこうしてる内に駅に到着。電車が来る直前まで話していたや。

こういった話にオチとかそういうのはない。ただ、そうであったという話。

でもなんだか気持ちが穏やかになった気がする。40分ほどのことだったけど記しておきたいなと思えたので書いておこう。
些細な出来事。